【コラム③】発達障害「そもそも発達障害は悪いもの?」

kajiッコラム♪

 発達障害を持つ子どもさんに,障害のことを伝えていますか?

 「傷つけそうで,言えずにいます。」
 「今はまだ,年齢的に早いと思って伝えていません。どうするべきですか?」
と保護者の方に相談を受けることがあります。子どもさんの診断を受けたときに,自分が大きなショックを受けたから,同じように子どもさんも傷つくのではないかと胸を痛めている方もいます。

 特性を持っていることが悪いことだという意識を保護者が持っている限り,告知をしてもしなくても子どもは傷つくと思います。
 特性はその子の一部であり,全てではありません。凸凹は全ての人間にあり,それがあるから助け合ったり,人と人が繋がるきっかけになったりすることもあります。

 自分という人間を知るための一つの特徴として,発達障害を持つことを伝える事により,自分の困っていることもすんなり受け入れられるかもしれませんし,対策が見つけやすいかもしれません。また,自分をよく知っていることで、避けられるトラブルもあると思います。

 さらに現代の子供たちは,スマホなどで私たち親世代よりも圧倒的なスピードと量の情報に,日々触れています。発達障害により,人一倍敏感で好奇心も強く,日常の困り感の多い子どもが、テレビやネットで「発達障害」というワードを目にして,自分に当てはめて考えることもあるでしょう。
 「本人は特性があるなんて気づいてないはず。」とお考えの方がいらっしゃったら,知っているけれど言えないという状況もありうると考えてみてください。
 そしてそれは,特性が悪いことだと思っているから特性のある自分を親は受け入れ難いだろうなと,子どもの方が親の気持ちを察している可能性もあります。

 本人が早く特性を認識すれば,親子で対策をたくさん立てることができて効果的です。本人も自分の行動や考え方の傾向の知識があれば,悩みすぎることも減ります。お互いにより率直に話せますし,親や医師,教師と本人を交えて,もっと深い話もできるようになります。そして自分から配慮をお願いすることも可能になります。

 告知することで子どもが当事者意識を持ち,生き抜く知識を身につけていく一助になると思っています。「発達障害は悪いものである」という認識を捉え直し,自分らしさとして得意なことを伸ばしていくことも出来るはずです。

 そもそも,発達障害は濃淡の問題だけで,すべての人に何かしらの傾向があるのではないでしょうか。日本の障害観の問題点の1つは,障害者とそれ以外という二分する見方にあると言われているそうです。それとそれ以外という見方をやめれば,特性についてもっと多面的で深みのある見方や捉え方ができるようになるのではと思っています。

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